AIの新しい手法を思いついた。特許は取れるん?著作権と何が違うん?
【疑問】特許法の発明・新規性・進歩性、AIは発明者になれる?職務発明と、特許権と著作権のすみ分け【G検定】
前提のおさらい。著作権は、思想又は感情を創作的に表現したもの(著作物)を守る。アイデアそのものは守らない。作った時点で、手続きなしに発生する
>>1
特許法の発明(2条1項)は、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」
数学の式や計算の方法そのものは自然法則の利用やないから、それだけでは発明にならん。ただ、ソフトウェアでの処理がコンピュータなどを使って具体的に実現されていれば、発明として扱われうる。学習済みモデルも、プログラムとして出願されることがある
>>3
特許を受けるための主な要件(29条)
産業上利用できること
新規性:出願の前に、公然と知られたり、使われたり、刊行物やネットで公開されたりしていないこと
進歩性:その分野の普通の知識を持つ人が、公開済みの発明から簡単には思いつけないこと
>>4
論文で先に発表してもうたら、新規性はなくなるん?
>>5
原則としてなくなる。自分の発表でも、出願前に公開されたら公知になる。一定の期間内に手続きをすれば例外として扱ってもらえる制度もあるけど、頼りすぎず、発表の前に出願するのが基本
>>3
AIが自分で考えた発明なら、AIを発明者にして出願できるん?
>>7
日本では認められてない。AIを発明者とした出願が却下されて裁判で争われたけど、裁判所は、特許法の発明者は自然人に限られる、と判断した
職務発明(35条)は、会社の従業者が仕事としてした発明
契約や勤務規則であらかじめ決めておけば、特許を受ける権利は、発生した時から会社のものになる
その場合、従業者は相当の金銭その他の経済上の利益(相当の利益)を受ける権利を持つ
>>2
特許権と著作権の違いをまとめると
特許権:技術的なアイデアを守る。出願して審査を受け、登録されて初めて発生する。存続期間は出願の日から20年(67条)
著作権:表現を守る。作った時点で発生する。原則として著作者の死後70年まで
AIなら、新しい手法の考え方は特許、書いたコードの表現は著作権、と守るものが違う
>>10
特許は出願から1年6か月たつと内容が公開される(64条)。公開したくないなら、出願せずに営業秘密として社内で守る選択もある。どっちが得かは、まねされやすさや、他社が同じものにたどり着く速さで変わる
管理人のひとこと
- 発明(2条1項)は自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの。計算方法そのものは発明でないが、ソフトウェアの処理が具体的に実現されていれば発明になりうる。
- 主な要件は、産業上の利用可能性・新規性(出願前に公開されていない)・進歩性(簡単に思いつけない)(29条)。論文の発表より先に出願するのが基本。
- 日本では、特許法の発明者は自然人に限られると裁判所が判断した。職務発明(35条)は、あらかじめ定めれば権利が発生時から会社のものになり、従業者は相当の利益を受ける。
- 特許権は出願・審査・登録で発生しアイデアを守る(出願から20年)。著作権は作った時点で発生し表現を守る(原則として死後70年)。公開したくなければ営業秘密として守る選択もある。