検定がたくさんあるときは偽発見率(FDR)を使う、って聞いた
でも結局、ボンフェローニを甘くしただけちゃうの
【疑問】偽発見率(FDR)って、ボンフェローニと何が違うん?ゆるくしただけちゃうの【統計検定準1級】
>>1
抑えてるものが違う
ボンフェローニやホルムは「1つでも誤って有意にする確率」(ファミリーワイズエラー率)を5%以下にする
FDRは「有意にしたものの中に、誤りが混ざる割合」の期待値を抑える。有意にした数を 、その中の誤りの数を として
>>2
割合を抑えるってことは、誤りが混ざるのは認めてるんか
>>3
そう。100個有意にしたら、そのうち5個くらいは誤りかもしれん、を許す
1つの誤りも許さん、とはしない代わりに、本当の効果を拾える数がずっと増える
具体的な手順は?
>>5
よく使うのはベンジャミーニ・ホッホベルク法。 個の 値を小さい順に並べて、 番目の 値を と比べる
条件を満たす中で一番大きい を見つけて、1番目から 番目まで全部を有意にする
>>6
例で頼む
>>7
10個の 値が小さい順に 0.001, 0.008, 0.012, 0.019, 0.041, 0.060, 0.11, 0.30, 0.52, 0.90 とする。 なら比べる値は
4番目の0.019は0.020以下、5番目の0.041は0.025より大きくて、それより後も全部届かない
だから4個が有意
>>8
ボンフェローニやったら?
>>9
全部 と比べるから、有意は0.001の1個だけ
ホルム法も、2番目の0.008が に届かんからそこで止まって1個
>>10
途中で条件を満たさんところがあっても、後ろで満たせば前は全部有意なん?
>>11
そう。「条件を満たす一番大きい 」を探すから、途中に届かないものがあっても、それより後に満たすものがあれば、そこまで全部有意にする
前から順に見て止まるホルム法とは、見ていく向きが違う
ほんまに5%に抑えられてるん?
>>13
1000個の検定のうち100個に本当の効果があるシミュレーションで確かめると
FDRは平均約0.044で、5%以下に収まってる(理論上は 以下)
本当の効果を拾えた割合は、ベンジャミーニ・ホッホベルク法で約61%、ボンフェローニで約19%
>>14
それなら全部FDRでええやん。ボンフェローニの出番ないやろ
>>15
目的で使い分ける。新薬の効き目を確かめる最終の試験みたいに「1つでも誤ったら困る」場面はファミリーワイズエラー率で抑える
遺伝子を何千個も調べて、次に詳しく調べる候補を選ぶみたいな場面は、多少の誤りを含んでも候補を多く拾いたいからFDR
>>16
検定どうしの関係はどうでもええの?
>>17
ベンジャミーニ・ホッホベルク法が保証されるのは、検定が独立か、一緒に動く向きの関係(正の依存)があるとき
どんな関係でも保証したいなら、基準をもっと厳しくした変形版を使う
FDRは「有意にしたものの中の誤りの割合」を抑える。手順は と比べて一番大きい まで全部有意。拾える数は増えるが、1つの誤りも許せん場面はボンフェローニやホルム。甘くしただけやなかった
管理人のひとこと
- ファミリーワイズエラー率は「1つでも誤って有意にする確率」、偽発見率(FDR)は「有意にしたものの中の誤りの割合」の期待値 。
- ベンジャミーニ・ホッホベルク法: 値を小さい順に並べ、 を満たす最大の までを全部有意にする。例の10個では4個(ボンフェローニとホルムでは1個)。
- シミュレーション(1000個中100個に効果)ではFDR約0.044、拾えた割合は約61%(ボンフェローニ約19%)。
- 1つの誤りも許せない確認の場面はファミリーワイズエラー率、候補を多く拾いたい探索の場面はFDR。独立か正の依存のときに保証される。