個人情報保護法を守ってれば、プライバシーの問題もないってことでええの?
【疑問】AIとプライバシー、収集段階と推論段階の問題、プライバシー・バイ・デザインとカメラ画像利活用ガイドブック【G検定】
前提のおさらい。仮名加工情報は社内での分析向け、匿名加工情報は外に渡す向けに加工した情報。どちらも、もとの本人を識別しようとすることは禁止されている
>>1
法律を守ることは前提やけど、それだけで足りるとは限らん、という考え方が一般的。AIでは、問題が起きる段階が2つに分けられる
収集段階:どんなデータをどう集めるか。カメラで本人が気づかないまま撮る、など
推論段階:集めたデータから何を推測するか。購買の履歴から健康状態を推測する、など。本人が渡したつもりのない情報が、推論で新しく生まれる
>>3
推論段階のほうは、データそのものはふつうでも問題になるってこと?
>>4
そう。有名な例として、就職情報サイトの事業者が、学生のサイト上の閲覧履歴などから内定を辞退する確率を推測して、採用する企業に提供していた件がある。個人情報保護委員会が、本人の同意なく個人データを第三者に提供していたなどとして勧告を出した(2019年)
委員会は、提供する側では個人を識別できないとして同意を取らずに済ませ、受け取る企業の側では識別できることを知っていた点を、法の趣旨を潜脱した極めて不適切なサービスと指摘してる
プライバシー・バイ・デザインは、問題が起きてから対応するんやなく、システムを設計する最初の段階からプライバシーの保護を組みこんでおく考え方
集めるデータを必要なものだけにする、初めから保護が効いた設定にする、など
>>6
カメラ画像の場合は、経済産業省・総務省などの「カメラ画像利活用ガイドブック」がある。法律を守った上で、生活者との信頼関係をつくるための、事業者の自主的な取り組みの参考として作られたもの
>>7
具体的には何を求めてるん?
>>8
たとえば
撮影を始める前に、十分な期間をとって知らせる(事前告知)
撮影する場所で、利用目的や問い合わせ先などを示す(通知)
利用目的は、どんな事業にどう使うかが生活者に想定できる程度に具体的にする
画像から作ったデータで個人を特定できるか、保存期間、第三者への提供の有無なども知らせる
>>9
ガイドブックには、画像をすぐ捨てても、顔の特徴量データを残して使うなら、そのことをはっきり伝える必要がある、とも書かれてる。画像を消したから大丈夫、とはならん
管理人のひとこと
- AIのプライバシーの問題は、収集段階(どう集めるか)と推論段階(何を推測するか)に分けられる。推論で本人が渡していない情報が生まれることがある。
- 閲覧履歴などから内定辞退の確率を推測して企業に提供した件では、個人情報保護委員会が勧告を出した(2019年)。
- プライバシー・バイ・デザインは設計の最初から保護を組みこむ考え方。
- カメラ画像利活用ガイドブックは、事前告知・通知、具体的な利用目的、個人特定の可否・保存期間・第三者提供の有無の告知などを示す。特徴量データを残すならそれを伝える。