DQNの次にA3CとPPOが出てきて、そのあとアルファスターやRLHFまで並んでる。DQNと何が違うん?
【疑問】A3C・PPOと、アルファスター・OpenAI Five・マルチエージェント強化学習・連続値制御・報酬成形・RLHF【G検定】
前提のおさらい。DQNは、行動ごとの価値 をネットワークで出して、一番大きい行動を選ぶ。経験再生とターゲットネットワークで学習を安定させた
>>1
A3CとPPOは、価値から行動を選ぶんやなくて、行動の確率(方策)そのものをネットワークで直接学ぶ側
A3Cは、ムニらの2016年の論文。たくさんの作業役が別々の環境で同時に動いて、それぞれ勝手なタイミング(非同期)で共有のネットワークを更新する。方策を出す役(アクター)と、その良し悪しを評価する役(クリティック)を組み合わせる
>>3
PPOは、シュルマンらの2017年の論文。方策を1回で大きく変えすぎないように、新しい方策と古い方策の確率の比を の範囲で切る(クリップする)
で、比が1.5、有利さが2なら、そのままだと やけど、1.2で切って にする。それ以上がんばって変えても得にならない
>>4
わざわざ得を減らすんか。学習が遅くならん?
>>5
1回の更新の幅は小さくなる。そのかわり、一度大きく外れて方策が壊れる事故が減るし、計算も簡単。それで実際にいろんなところで標準のように使われてる
対戦AIの例
アルファスター(AlphaStar)は、ヴィニャルスらの2019年の論文。StarCraft IIで、人間の上位0.2%に入るグランドマスターの水準に届いた
OpenAI Fiveは、5人対5人のDota 2で、2019年に世界大会の優勝チームに勝った
>>7
どっちも、自分と戦う相手も学習するエージェントやな。それがマルチエージェント強化学習(MARL)
相手も変わり続けるから、ある相手に強い戦い方が別の相手に弱い、ということが起きる。アルファスターは、いろんな戦い方のエージェントを集めたリーグの中で対戦させて、それに対応した
>>2
ロボットの関節の力みたいに、行動が「左・右」やなくて連続した数のときはどうするん?
>>9
それが連続値制御。DQNは行動ごとに を出して最大を選ぶから、行動が無数にあると使いにくい
方策のネットワークが、たとえば正規分布の平均と広がりを出して、そこから行動の値をとる。PPOはこの形でも使える
報酬成形は、ゴールしたときだけ報酬を出すと学習が進まない場面で、途中の進み具合にも報酬を足すこと
ただ、足し方を間違えると、ゴールせずに途中の報酬だけを稼ぐ動きを覚えてしまう
>>11
RLHFは、人のフィードバックによる強化学習。人間が2つの出力のどちらが良いかを選んで、その好みを当てる報酬のモデルを学習し、その報酬で方策を強化学習する
報酬のモデルの点がAが2、Bが1なら、Aが選ばれる確率を と見積もる。大規模言語モデルの答えを人の好みに合わせる調整で使われてる
管理人のひとこと
- A3C(2016年の論文)は非同期で並列に動く作業役とアクター・クリティックで方策を学ぶ。PPO(2017年の論文)は確率の比を でクリップし、方策の変えすぎを防ぐ(比1.5、有利さ2なら2.4)。
- アルファスター(2019年の論文)はStarCraft IIでグランドマスター水準、OpenAI FiveはDota 2で世界大会の優勝チームに勝った。どちらもマルチエージェント強化学習。
- 連続値制御では、方策が分布の平均と広がりを出して行動の値をとる。報酬成形は途中にも報酬を足すが、抜け道を覚える危険がある。
- RLHFは人の好みから報酬のモデルを学び、それで強化学習する(点の差1なら選ばれる確率約0.73)。